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一月上旬は朦朧と過ぎる

日記

年が明けても昨日とまったく同じように出勤しなければならない。

今年の1冊目は年末からすこしずつ読んでいたブライアン・エヴンソンの『ウインドアイ』。『遁走状態』の評判は聞いていたものの、ここ数年あまりクレストブックスに心が動かなくなっていたのでスルーしていた。『ウインドアイ』はじめっとしたバリー・ユアグローみたいで、なるほど柴田元幸が翻訳するだろうなと思う。怪異譚の類があまり得意ではないので、全体としては、うーむきもちわるこわい、という感じなのだが、不条理な話だけにとても頭に残る。これのせいかどうか、初夢では、殺人が起きたらしい無人の家を探索するはめになった、なぜか仔猫を抱いたまま。

ギンレイホールで『シング・ストリート』『裸足の季節』を観る。どちらの映画も服を着たまま海に入るシーンがあり、これが若さというものか、と感じ入る。

友人との新年会で、買った本をどれくらい読むか、みたいな話が出る。そもそも買うこと自体が楽しみであり物が増えるのは嫌なので会計をした瞬間に電子書籍になればいい、というラディカルな友人がいる一方、一冊読んだら一冊買う、という真っ当すぎる友人もおり、わたしはどちらにも共感できないのであった。

恩田陸の『七月に流れる花』『八月の冷たい城』は2冊で美しいセットになった物語。緑とピンクの組み合わせはもっとも好きな色あい。『麦の海に沈む果実』を思わせるようなお話なのだが、ミステリーランドメフィストの流れを汲んだ叢書であることを考えればそれも道理。恩田陸の描く少年少女はほんとうにまぶしいほどにきらめいている。

日曜日、以前から行ってみたかったfuzkueへ。とてもよい雰囲気で、これをたもつのはいろいろ苦労があるだろうな、と思う。お店の本棚に置いてある本が、ああなんかわかる、わかるよ、という感じなのもよい。次はお酒を頼んで長居したい。

今年の目標、みたいなことをやはり年明けは考えてしまうけど、やりたいこと、とか、こういう感じにしていこう、というのはあっても、目標となるといまひとつぴんとこない。健康で充実した一年が過ごせればいいな、と思う。年々ふつうのことを願うようになっていく。

 

ウインドアイ (新潮クレスト・ブックス)

ウインドアイ (新潮クレスト・ブックス)

 
七月に流れる花 (ミステリーランド)

七月に流れる花 (ミステリーランド)

 
八月は冷たい城 (ミステリーランド)

八月は冷たい城 (ミステリーランド)