読書週報 4/27〜5/3

4月27日

営業再開して良かったことのひとつは、今後の展開を考える余裕ができたこと。これを機に古い仕組みを変えられたら生き残れるかもしれない。

 

4月28日

気の抜けたような1日。もちろんこの状況を受けてのこともあるが、個人的にもルーティンになりつつあった今の職場での仕事のやり方を変える時期がきたなと思う。

 

4月29日

ゴミ出しのついでに近所を散歩する。風景はあっという間に変容するが、人間の中身は容易には変われない。「天冥の標」、6巻まで読んでようやく世界のつながりがわかってきて俄然盛り上がりを見せてきた。

 

4月30日

好きなつまみを作り、酒をのみ、好きなだけだらだらする。猫の手を握ったり握られたりしていたら日が暮れた。

 

5月1日

忙しいようなそうでもないような、宙に浮いたような感じで仕事をしている。今何をすればいいのかがぼんやりしている……、のは前からだった。やるべきことはあるんだけど、すべてが別に今すぐじゃなくていいような気がする。

 

5月2日

また昼間から酒をのんでしまった。そろそろ禁酒すべきだな……。

 

5月3日

日曜日は新聞書評のコーナーを作るのが仕事なので、わりとがっちり読むのだが、今週はヒカルランドの本が載っていてのけぞった。まじかよ。

他店の人と会うことが増えたのだが、今後の話をする人と目の前のことに手一杯の人に分かれるなという印象。個人的にはこのあと1ヶ月、半年、1年後のことが気になるタイプである。

読書週報 4/24〜4/26

4月24日

4月8日より休業に入っていた勤務店を急遽開けることになり、昨日一昨日と準備でばたついた。開けてみるとお客様は予想よりも多く、平常時の6割くらいであったか。皆さん欲しいものをピンポイントで選んで買っていかれる感じ。客単価は確実に上がっている。売上は戻りそうな雰囲気で、お客様の姿を見てほっとする反面、営業して働きつづけていることへの不満と後ろめたさは拭えない。

 

4月25日

営業再開2日目。売上は8割程度。上司との面談があり、かけているリミッターを外して、アピールできる成果を出すように、と言われたが、さてどうしたもんかなという感じである。

仕事してるんだから食べてもいいよね、という甘えがあるのか、通常の1.2倍くらいの量を食べているので(禁じていた夜の炭水化物摂取も増えてしまった)、当然着々と肥えてきている。酒量も相変わらず。しばらく本を読んでぼんやり過ごす予定だったのになぁ……。

 

4月26日

仕事中、商品の発注をかけているときもずっとこの先のことを考えてしまう。売上はどのくらいになるんだろうか、営業は変わらず続けるんだろうか。今この商品を何冊、何個注文するか、していいのか、楽観的にも悲観的にもならない予測のバランスをとるのがとても難しい。求められているものを適切な分量で用意していくことは、通常時でもいつもうまくできることではないが、これからはより観察して考えることが必要だろう。

それはともかく天冥の標がおもしろい。いま5巻まできたところだけど、何百年とか何億年とかの単位を行きつ戻りつするので、現実とリンクする疫病をテーマのひとつにしていても、読んでいてつらさがない。

読書週報 12/9〜12/15

夏が終わってしまう、という下書きを残したまま秋を通り過ぎ冬になってしまった。秋と冬が好きです。春は風が強い気がしてあんまり好きじゃない、夏は言うに及ばず。

それなりに本は読んでいるが、12月ともなると今年の積み残しを片づけなければいけない気分になり、忙しない。本屋大賞の投票も始まっているようなのだが、個人的にはここ何年か気乗りしない感じだし、そもそも対象になるような小説をさほど読んでいないしな……。わたしは年に3冊だけ読んでそれをそのまま投票するような厚顔な人間にはとてもなれないのであった。

仕事中に店内でサッポロ一番塩ラーメンに付属するすりごまの空袋を拾い、なんで?なんでなん?どういう状況?と混乱。食べかけの肉まんが落ちていたりもするし、治安のいい地域とはいえいろいろあるのであった。

忘年会という名目で毎週飲み会があるが、毎回同じ人に会うのは何でなんだろう、きっと向こうもそうおもっている。

読書週報 7/29〜8/4

暑い、我が家のエアコンは設定温度27度で24時間フル稼動である。18歳の老猫もいるし(もともと人間のベッドでしか寝ない、涼しいところに移動するというような知恵があまりないかわいい猫である)、電気代くらい払ってやらぁ、という意気であるが、仕事がまたしても修羅場に突入してしまいあまり家にいる時間が長くないのがかなしい。そのかわり休日は家から一歩も出ずに快適に眠っている次第。

近しい人に対して、好悪の感情をいだくのは理解できるのだが、漠然とした概念や国とかそういうあやふやなものに対して好き嫌いをいうことがどうしても理解できない。たぶんわたしが明確な帰属意識をもっておらず、寄って立つものもないからなのだろう。寄る辺なきことこの上ないが、寄る辺なきことを引きうけることが人として望ましい態度であるとおもう。

勢いこんで夏の課題図書を決めてはみたものの、とてもすべてを読める気がしない。『八月の光』は昨年読もうとしてすこし読んでそのままになっていたので、今年こそは。

ハン・ガンの『すべての、白いものたちの』を読む。明確に好きだといえる小説家にひさびさに出会った。ただ読んでいるだけで、たまらない気持ちになる。まだいくつか未読の邦訳作があるのがうれしい。

今週の休肝日はゼロ。

読書週報 7/8〜7/14

ハン・ガン『ギリシャ語の時間』がとてもよかった。『菜食主義者』はひっそりとしかし激しく追いつめられていくひとたちの話で読みすすめるのに息苦しさがあったが、こちらはどうにもならないものごとに諦めではないやりかたで向かおうとするひとたちが描かれており、帯にある著者自身の「この本は、生きていくということに対する、私の最も明るい答え」という言葉がすべてをあらわしているとおもう。文章がきれいで、いつまででも読んでいたい本だった。

今週の休肝日は1日でした。

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は、ゼンデイヤめっちゃかわいい、ゼンデイヤがすべて、全人類が恋に落ちる映画だった。ときめきをありがとう。

映画を見たあとに大きい本屋さんに行って本をたくさん買う、というのがわたしの黄金コースなので、映画を見たあとに大きい本屋さんでたくさん本を買った。一度にたくさん本を買うとめちゃくちゃ満たされるので、もはや本を読む必要さえうすくなっていく。そういえばボーナスが出ていたが、ただでさえ少ないところからさらに税金がひかれていてまじでつらい。はたらけどはたらけど、である。啄木は働いてなかったらしいけど。

ひさしぶりに直木賞候補作を読もうかなとおもって朝倉かすみ『平場の月』を読んだ。中年・地方都市のままならぬ恋は身をよじるほどのせつなさだが、恋愛小説はなぜか共感性の高さで作者も読者も出来をはかられているようで、どうしても一歩引いてしまうのであった。作品に罪はない。直木賞をとってもおかしくないが、山本周五郎賞とダブルはあまりないのだっけ。

読書週報 7/1〜7/7

お酒が好きで年間364日くらいはのんでいるのだが、久しぶりに休肝日を設けた。のまないならのまないで眠ってしまえばいいので、さほど苦でもない。むずかしいのは適度な飲酒というやつだ。幸か不幸か比較的アルコールに強いので、のみはじめるとなかなか止められないのである。途中でソフトドリンクに、とかいう理性はまったくはたらかない。もともと誘惑に弱く自律できない人間が、アルコールにのみ自制心を発揮できるわけがない。ワイン1杯だけ、なんていうことができない以上、きっぱりとのまない日をつくって健康を守るしかない。しかし休肝日はよく眠れる、寝起きが違うなどと聞くが、個人的には眠れすぎて起きられないし日中もずっと眠いので困りものである。

徳間文庫から毎年出ている短編ベストコレクションを読む。ふだんはすすんで手にとらない作家を読めるのでありがたい。初めて読んだ作家のなかでは清水杜氏彦がよかった。

友人宅に招かれて乳児を拝見。知ってはいたが頭蓋骨がつながっておらずうっかりさわってしまって慄く。人間とはなんと死にやすいかたちで生まれてくるものなのか……、それなのにこんなに人間が増えたのか……。

電車の中で読めるものを、とおもって購入した芦沢央『許されようとは思いません』、まさしく電車の中で読むのにちょうどよいような達者な書きぶりの短編集だった。求めているものにぴったりくる本を選べるととても気分がいい。すこしまえは未読の本の山を見つめて、なにか読まなければ、でもなにもえらべない、なにをえらんでもまちがっている気がする……、と途方に暮れていたのだから、やや回復したのかもしれない。

内澤旬子の『ストーカーとの七〇〇日戦争』は、おもしろくて一気に読んでしまったのだが、別れ話がこじれる初手から、内澤さん、そりゃまずいよ!とおもってたいへんハラハラした。

それにしても仕事が忙しく、いやいちばん忙しかったときに比べれば忙しくはないのかもしれないが、精神的な負荷が高くなかなか難儀である。そうなると食べるものに気を配るのがめんどうになり、おそろしいことに日曜日に摂取した野菜は晩ごはんのチキンラーメンにかけた青ネギだけであった。人間レベルが低下している。

白鯨記、前半戦

今年の夏は『白鯨』を読むことにした。理由は特にない。

七月某日、挫折を防ぐために、友人たちに『白鯨』読むよ、と宣言する。みんな、つらいところは飛ばせばいい、さくさく読めるところもある、などと言っている。八月中に読みおえたいが(そのあと読書会の課題本が待っている、そっちも上下巻だ)、なんとかなるだろうか。

七月某日、序文を読む必要はあるのだろうか……?寝落ち。

八月三日、佐藤亜紀『スウィングしなけりゃ意味がない』おもしろい。ようやく本文に入る。寝落ち。

八月七日、休日に職場に行っていくつか仕事を片づける。帰りに餃子とビール。イシュメールは宿屋にたどりついたようだ。佐藤正午『カップルズ』、久しぶりに読んだが良い。眠れないので『行き先は特異点』もぱらぱらと読む。SFをあまり読まないので、最近の短編をいろいろ読めるのはありがたい。

八月八日、イシュメールは同衾を頼まれた銛打ちについてぐずぐず言っている。宿屋で見知らぬ二人が同衾ってありえるのか。寝落ち。

八月十日、イシュメールと銛打ちクイークェグがいきなりBL。やばい。

八月十一日、暇だったのでにこみ亭のくだりで出てきた鱈の煮込みを想像で作ってみる。おいしかった。

八月十二日、誘われて鯨を食べにいく。なんかこのあと鯨油を絞って手がぬるぬるしてみんなでぬるぬるしあって、みたいなところがあると聞いてモチベーションが上がる。鯨は馬っぽさと鮪っぽさの中間の味だった。

八月十六日、仕事が忙しく、なかなか読み進められないしエイハブはぜんぜん出てこねーし。寝落ち。

八月二十一日、鯨学の章で沈没。つらいので秋山瑞人ミナミノミナミノ』を読む。ちょうおもしろい、でも続きない、やはりつらい。

八月二十五日、これは休みの日に一気にやっちゃうしかない、と決めて読む。エイハブがわっしょいしたり、スターバックが無謀に鯨を追ったりして、盛り上がってきた。勢いで上巻を読了。『キャッチ=22』を読まなければいけないので、『白鯨』はいったんお休み。嗚呼、夏が終わる……。 

白鯨 モービィ・ディック 上 (講談社文芸文庫)

白鯨 モービィ・ディック 上 (講談社文芸文庫)